とりあえず、上巻だけ。「サラセンの塔」という言葉は知っていましたが、それが意味する現実をまるで把握していなかったことがよくわかりました。日本では、飛鳥時代に始まり、19世紀まで千年以上、地中海を通じて、南ヨーロッパは、北アフリカからの海賊に大量の奴隷としての捕虜を取られていて、その数は中世の人口減少にも関わらず数百万人に達していたということです。いつ捕らわれるか、殺されるかわからず、沿岸を避け山の中に逃げ込み、乏しい食糧で生きつなぐ生活は想像以上です。これで保守的な社会がなぜ続いたのか、とても理解できません。★★★★★
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