狼や、ピューマがいなくなり、鹿が増えすぎて、森林が荒れ、やがては生物多様性そのものが失われていく。つまり、食物連鎖の頂点にいる生物がいなくなると、生物多様性が失われることになる。鯨、大型マグロが減り、それを食べていたシャチが、ラッコや、オットセイなどを食べ始め、ラッコがいなくなると、ヒトデが増えて、やがてケルプの海が絶滅、生物の多様性がまた失われる。実は、大型哺乳類は、人類によって1万2千年以上前から次々と絶滅していて、生物多様性が危機に陥っている。確かに、大型哺乳類がこの先進化して、新しい種が産まれることは地球上ではありえない気がします。すべての原因は、人類で、こうした大型哺乳類を、もう1度地球上に復活させようというプロジェクトまであるそうです。鯨、マグロは絶滅しなければいいという問題ではなく、こうした機能を果たせるほどの数が必要とすると、日本の食事事情にも大きな問題を抱えることになります。養殖だけでは、解決しない問題もあるんだと教えてくれます。日本近海も、クラゲだらけになってきいました。これも、海に大型の捕食者サメが減ったせいではないかとの指摘もあります。この本、予想以上に深刻な問題を投げかけてくれます。★★★★★