まず、この本は「ダ・ヴィンチ・コード」のようなミステリーではありません。頭が良くて、教養のある人物が渾身の力で書いた本は、いつでもとても面白くなります。ミケランジェロが描いたシスティーナ礼拝堂の天井画は、ユダヤ教や、新プラトン主義、タルムードなどから多くの影響を受けていて、実際に絵のこんな部部を見ると驚くようなメッセージが現れますと、教えてくれます。タムルードには、ソロモン王の作ったイスラエルの神殿と同じサイズの神殿を他の場所に作ってはいけないと書かれているそうで、教皇はキリスト教のユダヤ教への勝利を意味するために、わざとイスラエルの神殿と同じサイズの礼拝堂を作ったのだそうです。しかし、そんな勝利の建造物の天井画が、実はキリスト教とは1人として描かれず、ユダヤ人で埋め尽くされ、ユダヤ的なシンボルに満ちていた。それを、隠し通したミケランジェロの真意を読みとろうということで、読むのがわくわくする読書体験が味わえます。★★★★★
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