戦争と平和を超える、人名、地名、寺社、家系などが続々と登場します。5巻目に大きな絵地図がついているので、これをコピーして書き込みながら読むのがお勧めです。
野田菅沼氏、定盈の伝記小説ですが、徳川、小田、今川、それに三河、駿河の多くの氏族が登場。菅沼家も3代にわたって紹介されます。クライマックスは、定盈が数百で城にこもり、信玄の数万の兵を押しとどめたところ。最終巻に、「野田菅沼三代で信玄と戦えば、勝てぬまでも、負けぬか」という一文があり、これを書くためにその前の4巻があったかのようです。実際、5巻目を読んでも定盈のどこが凄いのかよくわからないほどで、まったく盛り上がりません。三代の歴史がこの武功をならしめた理由、再読する必要があるようです。ともかく、非常に詳しい戦国もので小さな城取りが繰り返されるリアルさは、今までの歴史小説にないものです。★★★★
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