小説としての出来がとてもいいです。しかし、それよりも気になったのは、背教という言葉でした。このシリーズを通じて語られる、正義、そしてシュルズベリーから逃げ延びる登場人物たち、すべてに共通する何が罪なのかという、問いかけが、この巻ではカドフェル自信に問われます。最後は修道院に受け入れられますが、本当にこれでいいのでしょうか?彼は自分が許せるのか、彼の寛容と、正義がよくわからない終わり方。回答はないということなのでしょうが、ある人は十字軍に参加し、ある人は家に帰る。しかし、修道院に帰ろうと、家に帰ろうとつきまとう、背教という概念、とても恐ろしいです。★★★
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