楊令伝も、ついに最終巻です。個人の戦いを描いてきた水滸伝から一転、戦いそのものがメインテーマになった楊令伝。騎馬戦から、歩兵の戦い、船による戦い、要塞戦といろんな戦いを描いて、とうとう経済戦争まで書いてしまいました。しかし、どれも面白くなかった、小説家の体質としてこうしたテーマは合ってないのではないでしょうか。歴史を完全に無視して、自由に書いたこともそれに拍車をかけた気がします。暗殺を決行する呉用が、一文字ずつ黙々と文字をただ書く場面がありますが、作者そのもので、ついに何をやっているのか分からなくなってしまった感があります。★★
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